- 「両端アイやフック付きの玉掛けロープが欲しいけど、市販品では見つからない…」
- 「長さや径を指定してオーダーできる?」
- 「編み込み加工と圧縮止め加工、どちらを選べば安全?」
そんな疑問や不安を感じたことはありませんか?
本記事では、玉掛けワイヤーロープの加工対応(カスタムオーダー)について、端末加工の種類(アイスプライス編み込み/圧縮止めロック/巻差し/台付け)、両端・片端加工の違い、加工方法の選び方、さらにオーダーから納品までの流れやQ&Aをまとめました。
「既製品では現場に合わない…」とお悩みの建設・物流・インフラ現場担当者・調達ご担当の方に、ぜひ参考にしていただきたい内容です。
「長さ・径・加工方法を指定して、現場に最適な玉掛けロープを注文したい」という方は、ぜひご相談ください。
ニッサンスチールでは、JIS規格ロープを基盤に、両端アイ・片端アイ・フックやリング付き、シンブル挿入、圧縮止め・編み込み加工など、幅広いカスタムオーダーに対応可能です。
ニッサンスチールはJIS規格ロープを基盤に、安全性を保証しながら、規格外・特注や大ロットにも柔軟に対応します。
国産素材×海外加工でコストも最適化。初めての調達でも安心してご相談ください。
玉掛けワイヤロープの加工対応とは?

玉掛けワイヤロープの加工対応とは、現場ごとの荷重条件や吊り方に合わせて、既製品のロープをカスタマイズすることを指します。
例えば「長さが合わない」「両端にアイが必要」「金具を取り付けたい」といった要望に応えるために、端末加工や付属金具の取り付けが行われます。
これにより、作業の効率と安全性を大きく高めることができます。
玉掛け作業で加工対応が必要になる理由
建設、物流、インフラなどの現場では、吊り荷の形状や重量が多様です。既製品のワイヤロープでは「アイが小さくフックが通らない」「両端加工が必要だが片端仕様しかない」といった問題が生じます。
加工対応を行うことで、現場条件にぴったり合った仕様を実現でき、作業効率や安全性を確保できます。
ワイヤロープ端末加工の種類と特徴
端末加工には主に以下の種類があります。
- アイスプライス(編み込み加工):柔軟で繰り返し使用に強い
- 圧縮止めロック加工:短納期・大量生産に向く
- 台付け加工:車両の荷台等に固定
加工方法によって強度や耐久性が変わるため、用途や荷重に応じた選定が必要です。
玉掛索・両端加工・片端加工の違い
玉掛索とは、両端または片端にアイ加工を施したロープを指します。
- 両端加工:両方にアイを設け、フックやリングに掛けやすい
- 片端加工:長尺物や一方向の吊り作業で便利
用途に合わせて選ぶことで、作業の効率が格段に向上します。
クレーン等安全規則と安全係数の基本知識
厚生労働省の「クレーン等安全規則」では、ワイヤロープの安全使用に関する基準が定められています。特に安全係数6以上(使用荷重の6倍の破断荷重)が業界標準とされており、加工対応でもこの基準を満たすことが必須です。
規格に準拠した製品を選ぶことで、安心して作業を行えます。
このように、加工対応は「既製品では解決できない課題を補う」重要な手段です。
ニッサンスチールはJIS規格ロープを基盤に、安全性を保証しながら、規格外・特注や大ロットにも柔軟に対応します。
国産素材×海外加工でコストも最適化。初めての調達でも安心してご相談ください。
ワイヤロープ端末加工の主な方法と特徴
玉掛けワイヤロープは、端末加工の方法によって強度・安全性・加工効率が変わります。現場でどの加工を選ぶかによって、作業のしやすさや耐久性が大きく左右されるため、それぞれの特徴を理解しておくことが欠かせません。
アイスプライス編み込 み加工の流れと注意点
アイスプライスは、ロープの素線やストランドを解き、規定の差し込み回数で編み込んでアイを作る方法です。機械を使わず、手作業で行うのが一般的で、摩擦と絡みで強度を確保します。
- メリット:ロープ本来の柔軟性を維持しやすく、繰り返しの曲げに強い
- デメリット:熟練技術が必要で、加工効率は低め
注意点として、差し込み回数を守らないと強度不足を招く恐れがあります。クレーン等安全規則やJIS規格で定められた基準に従った加工が必須です。
圧縮止め・ロック加工のメリットと加工効率
アルミ合金製のスリーブでロープを圧縮して固定する方法で、「圧縮止め」「ロック止め」と呼ばれます。近年最も多く使われており、均一な品質・短納期・大量対応に優れます。
- メリット:加工効率が高く、規格通りに製造すれば安全係数を安定して確保できる
- デメリット:吊荷の下から引き抜くときに引っ掛かりやすい
大量調達や短納期案件では、圧縮止めロック加工が最適です。

段落とし加工や台付けワイヤロープの特徴
段落とし加工は、古典的な端末処理で、ロープを一度ほどいて編み込んでいく加工方法です。現場での要望に応じて使われています。
台付けワイヤロープは、トラックの荷台や置場などで荷物を固定したり締め付けたりするために使用されるワイヤロープです。
スーブ・シンブル・フック・リングの取り付け方法
端末アイにシンブルを入れて摩耗を防ぎ、さらにフックやリングを取り付けることで、玉掛け作業が安全かつ効率的になります。特にフック付き加工は、現場での着脱を容易にし、吊り作業全体の時間短縮に役立ちます。
このように、端末加工方法にはそれぞれ強みと注意点があり、現場条件や荷重の種類に応じて最適な加工を選ぶことが、安全で効率的な玉掛け作業の第一歩です。
玉掛けワイヤロープ加工対応オーダーの流れと注意点
玉掛けワイヤロープの加工対応を依頼する際は、単に「長さを指定する」だけでは不十分です。現場で必要とされる荷重条件や安全係数、端末加工方法を正しく伝えることで、効率的で安全なオーダーが実現します。
ロープ径・長さ・素線本数など事前に決める項目
加工依頼をする前に、以下の仕様を整理しておくことが推奨されます。
- ロープ径(安全係数の基準に直結)
- 長さ(玉掛索として使用する場合は片端・両端加工の選択も含む)
- 素線本数やストランド構造(耐久性・柔軟性に影響)
- 使用環境(屋外、海辺、耐食性が必要か)
これらを決めておけば、加工後のワイヤロープが現場で「使えない」となるリスクを減らせます。
加工方法の選び方と現場で使える判断基準
加工方法は「コスト」だけでなく「用途」と「荷重条件」で選ぶのが原則です。
- 長期使用や繰り返し曲げに強い → アイスプライス編み込み加工
- 短納期・大量調達に対応 → 圧縮止めロック加工
- リングやフック取り付け → 台付け加工や段落とし加工・ロック加工
例えば、建設現場で重量鉄骨を吊る場合は安全性を重視した編み込み加工が有効です。一方で倉庫作業で同じ仕様のロープを大量に必要とする場合は、圧縮止めロック加工が効率的です。
注文から納品までの加工対応ステップ
一般的なオーダーフローは次の通りです。
- 使用条件の確認(吊り荷の重量・吊り方・使用頻度)
- 端末加工仕様の決定(アイ形状、シンブルやフックの有無)
- 加工方法の選定(編み込み、圧縮止など)
- 加工の実施(JIS規格・クレーン等安全規則に準拠)
- 検査と安全係数の確認(破断荷重のチェック含む)
- 納品
安全性と効率を両立させるための注意事項
加工後のワイヤロープも、使用を続ければ摩耗や素線切断が進行します。定期点検と交換基準の遵守が不可欠であり、特に「クレーン等安全規則第219条」に示される安全基準に従うことが重要です。
さらに、発注時には「安全係数を確保できる仕様になっているか」を確認しておくことが求められます。
このようにオーダー方法を正しく理解すれば、現場ごとに最適な玉掛けワイヤロープを短納期かつ安心して調達できます。
玉掛けワイヤロープの加工対応でよくある質問と回答(Q&A)
玉掛けワイヤロープの加工対応に関しては、依頼前に多くの疑問が寄せられます。代表的なものをQ&A形式で解説します。
編み込み加工とロック止め加工の違いは?
編み込み加工は手編みになるので、加工効率が若干落ちます。(10~15%)ただ、現場によっては、引き抜きの際に吊り荷の下に引っ掛かりにくいため需要としては比較的高い傾向にあります。一方、ロック止め加工は機械加工で破断荷重も強く短納期で大量製作に適するという特徴があります。
片端加工と両端加工の選び方は?
片端加工は長尺材や一方向の吊りに有効で、両端加工は汎用性が高く、現場での使い勝手に優れています。用途に応じて選択するのが基本です。
ステンレスやアルミ合金ロープでも加工対応できる?
可能です。ステンレスは耐食性に優れ、屋外や海辺での使用に適します。アルミ合金スリーブを用いた圧縮止め加工は、コスト効率と耐久性のバランスが良いのが特徴です。
加工後の安全係数はどう変わるのか?
加工によって強度の低下が起こる場合がありますが、JIS規格やクレーン等安全規則に基づいて設計されるため、基準を下回ることはありません。重要なのは「規格準拠の製品を選ぶこと」です。
これらの疑問を解消することで、安心して加工対応を依頼できます。
まとめ|加工対応で信頼できる玉掛けワイヤロープを選ぶ
玉掛けワイヤロープは、長さ・アイ形状・端末加工をオーダーメイドすることで、現場に最適化できます。加工方法には編み込み、圧縮止めロックなど多様な選択肢があり、用途や荷重条件に合わせた選定が重要です。
さらに、クレーン等安全規則や安全係数を理解して活用することで、効率と安全を両立できます。株式会社ニッサンスチールでは、JIS規格ロープを基盤に高品質ワイヤロープを基盤に、スピーディーな体制・別注対応・大ロット供給を強みとしています。加工対応をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
ニッサンスチールはJIS規格ロープを基盤に、安全性を保証しながら、規格外・特注や大ロットにも柔軟に対応します。
国産素材×海外加工でコストも最適化。初めての調達でも安心してご相談ください。